【全国制覇】第86回選抜高校野球大会:【準決勝】vs 佐野日大(栃木)|龍谷大平安硬式野球部応援サイト ~ALL 平安~ 目指せ全国制覇!!
2・【1回戦】vs 大島(鹿児島)
3・【2回戦】vs 八戸学院光星(青森)
4・【準々決勝】vs 桐生第一(群馬)
5・【準決勝】vs 佐野日大(栃木)
6・【決勝】vs履正社(大阪)
7・【エピローグ】名門を託された原田監督
8・【センバツ優勝までの戦績・大会総評・通算成績】
9・【写真集1】
10・【写真集2】
11・【写真集3】
第86回選抜高校野球大会 優勝 | ||||
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'14/3/25 | 1回戦 | 大島 (鹿児島) | ◯ | 16-2 |
'14/3/29 | 2回戦 | 八戸学院光星 (青森) | ◯ | 8-2 |
'14/3/31 | 準々決勝 | 桐生第一 (群馬) | ◯ | 5-4 |
'14/4/1 | 準決勝 | 佐野日大 (栃木) | ◯ | 8-1 |
'14/4/2 | 決勝 | 履正社 (大阪) | ◯ | 6-2 |
第86回選抜高校野球大会 【準決勝】vs 佐野日大(栃木)
2014/4/1 準決勝 阪神甲子園球場 vs 佐野日大(栃木) |
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TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E |
佐野日大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 4 |
龍谷大平安 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | 2 | 2 | x | 8 | 10 | 0 |
- ◎バッテリー
- 【龍谷大平安】:高橋奎―高橋佑
- 【佐野日大】:田嶋―佐川
- ▼本塁打
- 徳本(平)
- ▼三塁打
- 徳本(平)
- ▼ニ塁打
- 石川、大谷(平)
打 | 安 | 点 | ||
---|---|---|---|---|
(8) | 徳本 | 4 | 2 | 3 |
(9) | 大谷 | 4 | 2 | 1 |
(4) | 姫野 | 3 | 1 | 0 |
(3) | 河合 | 3 | 1 | 1 |
(7) | 中口 | 4 | 0 | 0 |
(5) | 常 | 3 | 1 | 0 |
(6) | 石川 | 4 | 2 | 0 |
(2) | 高橋佑 | 2 | 1 | 0 |
(1) | 高橋奎 | 3 | 0 | 0 |
打 | 安 | 点 | ||
---|---|---|---|---|
(6) | 竹村 | 4 | 0 | 0 |
(8) | 長沢 | 5 | 1 | 0 |
(4) | 吉田 | 4 | 1 | 0 |
(7) | 稲葉 | 4 | 3 | 0 |
(9) | 小泉 | 3 | 0 | 0 |
(3) | 田村 | 3 | 0 | 0 |
(5) | 柿沢 | 3 | 2 | 0 |
(1) | 田嶋 | 3 | 0 | 0 |
(2) | 佐川 | 4 | 2 | 1 |
打 | 安 | 点 | 振 | 球 | 犠 | 併 | 残 | 盗 | 失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
30 | 10 | 7 | 3 | 4 | 2 | 1 | 4 | 0 | 0 |
打 | 安 | 点 | 振 | 球 | 犠 | 併 | 残 | 盗 | 失 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
33 | 9 | 1 | 4 | 5 | 0 | 2 | 10 | 0 | 4 |
1番徳本 流れ呼ぶ一発
意外な選手の一発が、準決勝の重圧を吹き飛ばした。二回。龍谷大平安は1点を先制し、さらに2死二塁の好機。ファウルで粘った徳本は6球目の内角スライダーを、鋭く腰を回転させて振り抜いた。快音を残した打球はポールを巻くようにスタンドへ。甲子園で公式戦初アーチを放ったリードオフマンは「自分でもびっくり。最高です。」と声を弾ませた。
大会屈指の好左腕田嶋に対し、打線は踏み込んで外角を狙う作戦だった。ところが徳本は2ストライクに追い込まれ、スライダーも頭に浮かんだという。直前には同じ内角スライダーをファウル。球筋のイメージが残っていたところに、甘い球が来た。「体が勝手に反応した」。スタンドインを見届け、力強く右腕を突き上げた。
50メートル5秒8の俊足が最大の武器で、長打力は課題だった。冬場に腹筋や背筋などのトレーニングを積極的に行い、体重も4キロ増加。3月の練習試合で高校初本塁打を放つまでに飛距離が伸びた。
だが、甲子園では徹底マークされ、準々決勝までの3試合は13打数3安打。「打ちたい気持ちが強く、体が開いてボールを見られなかった」と苦しんだ。宿舎でメンタルトレーニングを続けて悪いイメージを消し去り、この日はコンパクトなスイングを徹底。七回も5点目となる右翼線三塁打を放ち、「迷惑をかけたが、やっと挽回できた」と笑顔を見せた。
原田監督も「まさか徳本が」と目を丸くしたうれしい誤算。打線を活気づける1番打者の技ありの一撃で、初の春王者へ王手をかけた。
【京都新聞】(2014/04/02朝刊)
けん制ずばり ピンチ防ぐ
バッテリー+一塁手
危機を救ったのは、龍谷大平安のバッテリーと一塁手河合の洞察力だった。息の合った連携プレーで2度、けん制で一塁走者を刺し、佐野日大の攻撃の芽を摘み取った。
一回1死一塁。さりげなく一走を観察した捕手高橋佑は「リードがでかい」と、左腕高橋奎にけん制のサインを送る。一塁への送球はベースからややずれたが、間一髪でセーフの際どさ。高橋奎は「これなら刺せる」と感触をつかんだ。一呼吸置いて、今度は強い球を送球して仕留めた。直後に連打を浴びただけに、2年生左腕は「あのアウトは大きかった」と振り返った。
六回1死一、二塁では、河合から高橋佑へサインを送った。次の瞬間、二塁手姫野が二塁のベースカバーへ。だが、高橋奎が牽制球を投げたのは一塁。姫野の動きをおとりに使って一走の油断を誘い、完璧なタイミングで刺した。河合は「一塁ランナーコーチが内野手の位置を伝えていないのに気付いていた。練習通り」と胸を張った。
準決勝までの4試合で平安の失策は2。強打に隠れがちだが、統率された伝統の堅守も快進撃を支えている。高橋佑は力を込める。「自分たちは隙を見せず、相手の隙を全部突く。それが平安の野球」
【京都新聞】(2014/04/02朝刊)
龍谷大平安、初の決勝進出
全国最多の甲子園出場を誇る伝統校が、春は初となる決勝へコマを進めた。1日、甲子園球場で行われた選抜高校野球大会準決勝で京都の龍谷大平安が勝ち、2日の決勝で悲願の春初制覇に挑む。「このまま優勝や」。長い歴史を知るオールドファンやOBらで埋まったスタンドは、歓喜に包まれた。
吹奏楽部OBで、約20年前からトロンボーンを演奏して応援している伊藤敏雄さん(69)は「やっぱり母校の応援は気持ちが違う。頂点までいってほしい」。演奏に合わせて選手の名前を叫んだOBの岡俊爽さん(71)は「僕の在学中はしょっちゅう甲子園に出ていた。強い姿をまた見られるのは感慨深い」と笑顔を見せた。
序盤から持ち味の攻撃力を生かす展開で、得点するたびにアルプス席には拍手と歓声が沸き起こった。長く見守り続けたファンの喜びもひとしおで、40年前のセンバツ4強時も応援していたという大野寿紀さん(73)は「近所に新グラウンドができて、ますます好きになった。平安が強いと京都が盛り上がる。初優勝も見に来ないとね」と目を細めた。
頂点まであと1勝と迫り、テレビ観戦した野球部OBたちも悲願達成を願う。センバツ4強入りした40年前の部員だった京都産業大監督の勝村法彦さん(57)は「攻守ともバランスの良いチーム。今までの努力を決勝にぶつけてほしい」と期待を寄せた。
衣笠さんらも喜び
「今までの戦い方で」
龍谷大平安の快進撃に、プロ野球を経験した野球部OBからも喜びの声が上がった。
プロ野球広島で連続試合出場記録を樹立し、国民栄誉賞を受けた衣笠祥雄さん(67)は「自分たちのチームを信じていて、野球をよく知っているすばらしいチーム。本当にうれしい」と喜んだ。
「決勝も今までの戦い方でいい。ぜひとも勝って、春で初めての優勝を果たしてほしい」と期待した。
1987年に主将を務め、プロ野球阪神で「代打の神様」と親しまれた桧山進次郎さん(44)は、「昨秋の近畿大会を制し、春の甲子園も優勝候補としてその通りの実力となった。一発勝負のトーナメントでここまで上がってきてすごいと思う」と後輩たちの活躍を喜ぶ。「平安は夏に強いと言われてきたが、春に優勝して歴史に名を刻んでほしい。ここまで来たら思いきり力を出してほしいね」と期待するコメントを寄せた。
97年夏に準優勝したチームのエース川口知哉さん(34)はテレビで観戦。「最近は甲子園でいい成績が出てなかったので、その悔しさを一気に晴らしてくれている」と声を弾ませた。決勝に向けて「夏に向けて通過点の気持ちで、いつも通りに一球一球を大切にすれば結果は出る」とエールを送った。 【京都新聞】(2014/04/02朝刊)
攻守磐石 田嶋攻略し初の決勝へ!
準決勝は大会No.1左腕田嶋を擁する佐野日大(栃木)戦。
好投手が相手だけに、先取点を取られ、相手ペースの試合だけは避けなければならなかった。
試合の流れの分かれ目となったのは、一、二回の攻防。
佐野日大は1回、二番長沢が右前打で出塁。長沢は前の明徳義塾戦で重盗を決めている俊足ランナーだけに平安バッテリーにとっては嫌な存在だった。
ここで平安は”伝統の守備”を見せる。
捕手高橋佑が「リードがでかい」と感じると、左腕高橋奎にけん制のサイン。
けん制球は間一髪でセーフになるものの「これなら刺せる」と高橋奎は感触をつかんだ。
一呼吸置いて、今度は早いけん制で長沢の足を仕留めた。直後に連打を浴びただけに、「あのアウトは大きかった」と高橋奎は振り返る。
ピンチは2回も続き、四死球で1死二、三塁の場面では、高橋佑の巧みなリードで相手のスクイズを許さず無失点で切り抜けた。
ピンチの後にチャンスあり、2回裏の平安は1死二塁で好リードを見せた高橋佑が右前適時打で、まず1点を先制。9番のピッチャー高橋奎は三振に倒れるものの、2死二塁の好機に核弾頭・徳本が打席へ。
徳本はこの冬、課題の長打力を身に付けるため、筋力トレーニングを行い体重は4キロ増加。
持ち前の選球眼で粘った徳本は、好投手田嶋の6球目の内角スライダーを鋭く振り抜くと、打球は快音を残しライトポールを巻く2ランホームラン!
トレーニングの成果が、大舞台で貴重な追加点をもたらした。
原田監督が「まさか徳本が」と目を丸くした意外な一発で、試合の流れは完全に平安のペースとなった。
その後も着実に加点し、10安打8得点を奪って8―1で快勝。
先行、中押し、ダメ押しと効果的に加点する‘横綱野球’ぶりが復調し、投げては2年生左腕・高橋奎が被安打9、失点1で自身初となる完投で、まさに攻守に磐石。
先人たちがどうしても越えられなかったセンバツ4強の壁を、5度目にしてぶち破り遂に決勝へ進出。
勝利を挙げれば‘京洛決戦’を制した京都一商(現西京)以来66年ぶりの府勢の優勝となる。
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