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【決勝】vs 岐阜商
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全国制覇【特別記事】:第24回全国中等学校野球大会

第24回全国中等学校野球大会 vs 岐阜商

1938/8/21  決勝
甲子園球場
vs 岐阜商(岐阜)
TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
岐阜商 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 3 0
平安中 0 0 0 0 0 0 0 0 2x 2 9 2
岐阜商:大島―加藤三
平安中:天川―上村

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祝平安全国制覇 9回逆転サヨナラで掴んだ劇的勝利 
1938年8月21日 平安は開校以来4度目となる決勝戦へと駒を進めた。
対戦相手は2年前、同じく決勝戦で相見えた岐阜商である。あの時は試合前から岐阜商の優勝を疑うものはなかったが、今回の平安は実力を知られ、海草、大分、浅野、高崎と一流どころを強打を武器に寄せ付けず、決勝まで勝ち上がった。
一方の岐阜商にも定評があり、松本(長野)、下関(山口)、甲陽(兵庫)の3チームに与えた失点はわずかに1。
両校ともに鉄壁の守備を誇り、勝負のカギを握るのは投手の出来、打撃への集中にある。平安は前の試合で好投した天川投手、岐阜商は大島投手を先発に起用し決戦の幕は切って落とされた。

試合は決勝戦に相応しく、3回までのヒットは古家(平安)と近藤(岐阜)のそれぞれに1本あるだけで混戦模様となった。平安天川は球速こそないが、直球を内外角に散らし、緩いカーブを交えて岐阜商打線を翻弄。逆に岐阜商大島は快速球を武器に平安打線を抑えていった。両者投球スタイルは違えど、堂々たるものであった。

試合は8回に進んでも両校点が入らず、超満員のスタンドは歓声を呑み、戦いの推移に吸い込まれていった。
そんな中、遂に平安にチャンスが巡ってきた。8回裏、平安は2番須山がヒットで出ると隙を見て二塁へ進塁し一死二塁の好機を掴んだ。クリーンアップへ打順が回る平安にとってこれほどない好条件となった。しかし、岐阜商バッテリーは落ち着いており、3番木村進を捕邪飛で打ち取ると、4番雁瀬に対しては敬遠の四球、続く広瀬から見事三振を奪いピンチを凌いだ。

平安はチャンスを潰し悪い流れのまま最終回を迎えることとなった。
悪い流れは守備のリズムをも悪くする。9回表、岐阜商の先頭打者近藤の三塁ゴロを名手雁瀬が弾いたのである。この思わぬエラーは、ここまでの両軍にとって初めての先頭打者の出塁となった。
これに動揺した天川は、続く野村に四球を与え無死一、二塁のピンチ。4番加藤を左飛に打ち取ったものの、5番西松に一二塁間を破られ1点を奪われてしまった。
この1点はまさに試合を決める値千金の重みをもち、しかも名手雁瀬のエラーとあっては球運も尽きたも同然、誰もが岐阜商の優勝を確信した。

しかし、平安の粘りには底知れぬものがあった。
先頭の上村・7番天川が連続四球で出塁。この場面、何が何でもランナーを進塁させたい。当然、サインはバントであった。次打者、木村はバントエンドランを試みる。
しかし、これが空振りとなり、二塁ランナー上村は飛び出してしまった。
すかさずボールは捕手から遊撃手へ送られた瞬間、走者上村は三塁を目指した。
遊撃手もすかさずボールを三塁へ転送する。と、このボールが長身上村に遮られ三塁手が後逸したのである。
球運に見放されたと思っていたが、最後まで勝負を捨てるものではない。
平安はこれにより、幸運にも無死一、三塁のチャンスを掴んだ。
次打者、木村実のとき一塁ランナーの天川はすかさず盗塁。これで無死二、三塁となった。木村実はカウント2-2から詰まりながらも遊撃手頭上を破るヒットを打ち、平安は同点に追いついた。
龍谷大平安硬式野球部応援サイト しかも、ランナーは再び無死二、三塁。9番古家は投ゴロに倒れたものの、1番保井の当たり損ねの小飛球は岐阜商の二塁手森の背後へ飛び、これを森はダイビングキャッチを試みるもボールはグラブをかすめて地面に落ちた。

この瞬間、天川が本塁を駆け抜け平安は激闘をものにした。
それと同時に、悲願の初優勝を手にしたのである。


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平安中ナインのグラウンド1周

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